あれ?痛くない。

目を開けると、目の前には、中谷がいた。

「な、何でここにいんの!?」

ゆのの手は、中谷によって止められていた。

「河岸。お前、こんなとこで何やってんの?」

中谷の顔を見ると、すごく怖い顔をしていた。

「………」

「なぁ、なんか言えよ!!!」

「ゆうとに気を引いてもらうには、この子が邪魔だったの!こうするしか…」

ゆのの手を離したと思ったら、

「お前ら、ふざけんじゃねーぞ!
こんなことして、どうにかなるわけねーだろ!
二度とすんじゃねーぞ!

「ご、ごめんなさい…」

ゆのは、泣いていた。
そんなに、中谷に対して、本気だったんだ…。