電話番号も家の住所もメールアドレスも知らない。

でも、謝らなきゃっ!


中谷の友達に家までの地図を書いてもらった。

私は、お礼を言って、走って中谷の家に向かった。


ピーンポーン…

ガチャ…

「はい?って、山下じゃん!な、何でここに!」

ちゃんと、謝らなきゃっ!

「き、昨日は、ごめんなさいっ!
あんなひどいこと言っちゃって…。
こないでって言ったせいで、今日、学校来なかったんじゃって思っちゃって…。
それでつい……」

中谷の顔を見ると、目を丸くして驚いていた。

「おれ、嫌いって言われて落ち込んじゃってさ、今日、行かなかった…」

「えっ!」

「ってゆーのは、うそで~!
今日はたまたま調子が悪かったんだよねー」

そうだったんだ~!
ちょっと、ホッとした。

「明日は、来てね!それじゃ!」

「おう!じゃーな」

そう言って、私は、自分の家に帰った。