俺は、すぐ自転車を走らせ、河岸のところへ行った。

河岸は、ルンルンで帰っていた。

そんなに、俺のことが好きだったのか…。

でも、山下の方が、俺にとっては大きな存在だ。

だから、悪い気はするが、別れることにした。

俺は、河岸の前に出た。

「河岸!やっぱ、無理だわ…」

河岸は、目を見開いていた。

「な、なんで!さっき、いいよって…」

「俺、好きなやつができた。
やっと、自分の気持ちに気づいたんだ。
ほんと、ごめん…」

俺の気持ちをそのまま、伝えた。

「もぅ、最低…」

河岸の目に涙があった。

「ほんとごめん」

俺は、謝り続けた。

「分かった…。じゃ…」

河岸は、涙を流し、走っていった。

おれは河岸を追いかけることをせず、家に帰った。