反対されると思っていたが、ニコニコしている。

「あの~…」

「な~に?」

「反対しないんですか?」

「反対する理由がないじゃない!
あの子が決めた子なんだから、大丈夫よ!
だって、私の娘なんだから!」

ちょっと泣きそうになった。

「もちろん、まりかのこと好きなのよね?」

「愛しています」

ちょっと恥ずかしかったが、お母さんに伝えた。
まりかのこと、こんなに好きだってことを一文字にして。

「じゃぁ、安心だわ!
ちょっと早いけど、まりかを頼みます」

「へ?」

気の抜けた声が出た。

「よろしくね!」

「はいっ!」

まりかのお母さんに認めてもらったことが、すごく嬉しかった。

すると上から、ドタドタと騒がしい音が聞こえた。

階段から降りてきたのは、やっぱり、まりか。

「な、何でいるの!」

俺の大切な人。
一生守るって決めた人。

その人が今、目の前にいる。
とても幸せだ。


まりかが準備できたから、神社に向かった。