私の好きな杉村くんが出る、競技が始まる。

村井くんが私のところに来てくれたらな~。

そんな、淡い期待をもっていた。

すると、それが現実になり、村井くんが私を連れて、ゴールテープに向かって走った。

ゴールしたかと思ったら、

「俺が取った紙にさ、何て書いてあったと思う?」

こっちを振り向いて、真面目な顔をして言った。

「う~ん…。何だろう…」

「こう、書いてあった」

そう言って見せてくれた。

その紙には、

《自分の初恋の人》

「えっ…?」