そして私が泣き止むと、家まで送ってくれた。

「いつも、ありがと…」

「こんなこと、俺には当たり前だから」

「ふふっ。ありがと!」

そのときだった。
私のおでこに柔らかいものが触れた。

「えっ?なに、したの…?」

「キス」

私は、一気に顔が熱くなった。

「顔、赤いぞ!」

「誰のせいよっ!」

「ハハハ!じゃーな。おやすみ」

「うん。おやすみ」

ゆうとが見えなくなるまで、見送った。

すると、ゆうとは、後ろを振り向いたかと思ったら、手を振っていた。

私も手を降った。

その後も頭から、さっきのことが離れなかった。