先生と出逢えたキセキ

そして5月。
中間テストが終わり、ノート提出の日。

「三井さーん、ノート持ってきて」

大北先生が呼んだ。

「はい」

私は先生の教卓にノートを持って行った。
私は授業はよく寝るが(笑)ノートは
ちゃんととっている。

大北先生はノートを1枚ずつ真剣に見ている。

「うーん、A+上げたいけどAかなー」

大北先生は私のノートにAと書いた。

「ちゃんと書いてるやんかー(笑)」

私が笑いながら少し反論すると、
大北先生が自分のノートを見せてくれた。

「今度こんなふうに書いてくれたら
A+にするわ!」

生徒にアドバイスを拒む先生が
自分からアドバイスしてきて驚いた。

「じゃあ今度からそう書くわ!」

「おう」

先生は微笑んだ。