シーーーーン
静まりかえる部室。
「 あのー、おじゃまでしたか? 」
「いや、ぜんぜん!」(無駄にでかい声で)
「いえ、まったく問題ないでござるよ!」
(声が裏返りながら)
「…………!!」(首をブンブンふる)
ほぼ3人同時に答えた。
「 よかったー 今日は予定が無いから来てみたんだ。
何か活動中だった?部長さん 」
「 えっと、今日は特に何も決めずに自由活動中なんだよね…
今日だけじゃなくいつもそうなんだけど。」
余計なことを言うな、と時夫は秋人にアイコンタクトを送った。
「 ふーん、そっかぁ。自由活動ってなんでもしていいの? 」
「 基本的にはそうだよ。部室でそれぞれアニメ見たり本読んだりゲームしたり…
久留米さんは、本読んだりアニメ見たりする? 」
「 うーん、毎日じゃないけどするかなー」
お、いいね。みな親近感がわいた。
「 あ、わたし、ゲームも好きだよ。ポップンリズム! 」
それは、ゲームセンターにある、リズムに合わせて画面にタッチするゲームだった。
「 おおっ、ポップンリズムはソレガシも秋人氏も大得意でござるよ!
なんなら、今から皆でまいりますか! 」
「 今から? 」
少しアリスは驚いた様子だったが、すぐに快諾した。
「 うん、おもしろそうだし、行こう 」
時夫は秋人にまた目で合図した。
まったく時夫は思いきりのいいところがあるからな、まあ、そこに助けられることも多いのだが。
時夫には、ここで楽しい部活という印象を与えたいという狙いがあったのだった。