雑誌を両手で握りしめてむさぼるように見ていた矢島が、急に声を上げた。


「 なんて、魅力的な流線型のボディなんだ…っ!」


「 突然なんだよ、びっくりするなあ、
変な雑誌でも読んでるのか?やめろよー 」


口ではそう言いつつも、気になるのか秋人は立ち上がって矢島の雑誌を覗いた。



「 って、電車かよ!だまされた 」




「 これは電車じゃない。新幹線だ。N400はほんとに美しい 」



「 ふむ、新幹線か。嫌いじゃないでござる」


和気あいあいとした、いつもの放課後。誰もがこのままいつもの3人で過ごすと思った。




そのとき




ガラガラ




あの黒髪パッツン女子が、入ってきた。