______ to Sea
「っ………」
耳に残ってた、あの時の歌が、流れてくる。
いつも風をあたりに来る小さな公園は
先客が居て、帰ろうと思った。
それなのに________
周りを気にしてるのか控えめな声は、
きっと俺にしか聞こえていない。
いつの間にか俺はその場で立ちすくんでいた。
いや、
聞き入っていたんだ。
「…………」
音が浮かぶ。
あいつに歌って欲しいと思う音ができる。
あいつの歌を聴けば聴くほど
俺の中で音が浮かぶ。
それは、どこか切なくて、心地よくて、
「……面識もねぇのにおかしいな俺…」
文化祭と同じ声は、
やっぱりクラゲのようだと、思った。
これがきっと、" 出会い " なんだ_____

