咲ちゃんは、高校時代から私のサポートをしてくれている。
何でも頼れる相棒みたいな存在だ。
「文化祭も終わったし、テストも終わったし、次はクリスマスか〜〜」
カフェで2人でランチを食べながら咲ちゃんが呟いた。
「今年のご予定は!?」
手をマイクにして私に差し出す。
「なんにもございませんよー」
「じゃあ、月子の家で飲もう」
「……いいけど、それ毎年恒例になってきてるよ」
「しょうがない!今年も独り身同士仲良くしようではないか!」
咲ちゃんは可愛いのになぜか周りが寄ってこない。
まあ、だいたい陰で高嶺の花とか言われているのが原因だろう。
みんなの姫だとかなんとか……
「月子こそ一人寂しくないの?」
「うん。歌があればそれで」
「……逆にどうなのそれ」
月子に言っても無駄か…と咲ちゃんはため息をついた。