______ to Sea
時間は夜中の1時前だった。
「…ちょい飲みすぎたな……」
2週間前、大地に誘われてしぶしぶ合コンの数合わせを引き受けた。女なんて作るつもりもなかったし、適当にやり過ごすつもりだった。
でも、
「こんな偶然あるもんだな……」
この間、あいつがいたブランコに座った。
「……思ったよりさみぃ…」
空を見上げると綺麗な月。
_______ ひとつ、歌が浮かぶ。
「〜〜…♩」
あいつの声が頭に響く。
あいつの顔を見ると、俺の中に優しい音がした。
俺が作る音を、リズムを、メロディーを、
歌ってほしいと、思った。
いつかくるのだろうか。
この偶然が、
偶然ではなくなる瞬間は______

