「うぃーっす」
「大地先輩!!!」
莉子ちゃんは大きな声で誰かを呼んでいた。
き、来たな〜〜〜〜…
「身構えるなよ」
思わず戦闘態勢に入る私をすかさず咲ちゃんがツッこんだ。
「おーおー!莉子ちゃん!今日はよろしく!」
「こちらこそ!わざわざありがとうございます!」
大地先輩、っていう人は莉子ちゃんと仲良いのかな…
「咲、つっきー、紹介するね!私と同じ学部の菅野 大地(すがの だいち)先輩!」
「どうもー!菅野ですー!」
なんか、気さくで楽しそうな人だな……
「大地先輩!こちら藤岡 咲と櫻木 月子です」
「こんにちは!」
「こ、こんにちは」
「うんうん!咲ちゃんと月子ちゃんね!」
……バレてないっぽいぞ…
「………ん?さくらぎつきこ…?」
…あ、やばい。
「あ゛ぁあああ!!月子ちゃん!」
バ、バレターーーー!!!
「いつも歌聴いてるよー!!そっか!あの月子ちゃんね!!」
大地先輩は私の手をぶんぶんする。
「……あ、ありがとうございま…」
「…大地。俺らも俺らも。」
後ろから声がした。
「おっと忘れてた!こちら嶋 涼太(しま りょうた)と広瀬 海斗(ひろせ かいと)でーす!」
大地先輩の後ろから出てきたのは、背の高い大人っぽい2人だった。
「嶋ちゃんって呼んでね〜〜!」
「……うっす」
手をひらひらさせる嶋先輩と、小さな声の海斗先輩。
なんとも異色な3人だ………

