「…え、告白?」

「4組の子が平野に」

受験を間近に控えた冬休み2日前。

「高校離れるから、気持ち伝える子多いんやろな」

…凌ちゃんって、そんなモテたっけ。

「…ええのん?あんたは?」

「…うーん…」

想いを伝えて、失敗したら…。

「大丈夫!あんたならいけるって!」

「…ほんま?」

「え?告白するん?」

「…まぁ…///」

「おぉー!頑張れー!」

放課後。

廉君と図書室で勉強しながら話した。

「ついにやんなぁー?」

「え?」

「玲音、いつ紫耀に告るんか思ってたからさー」

…そんな顔に出てたかな。

でもどうやって伝えよ…。

…あっ。



ガサガサ…



「空くん、ごめん!私買いに行くもんあるから!」

指定リュックにペンケースとノートを詰めた。

「ほいほーい。ほなーまた明日な?」

「うん!バイバーイ!」



タッタッ…



その時の私は、目の前のことに夢中で先のことなんて考えてなかった。



ザワザワ…



うーん…

どれにしよう。

あ、これカラフルでええな。

こっちも捨てがたいなぁ…

「…うーん…」

よし!これや!



ストンッ



家に帰って直ぐに部屋の椅子に座った。

んー…

なんて書けばええんかな…。

【凌ちゃんへ…】

…よしっ!

手紙を書き終え、それをリュックに入れた。

明日の朝…

ちゃんと靴箱に入れな、な!



タッタッ…



って言ってるそばから大遅刻!!!

「うわー泣!!!」

終業式やのに遅刻とか最悪やー…



キーンコーンカーンコーン…



ワーワー…



「…よしっ!」

凌ちゃんの靴箱の前で深呼吸をした。

スー…ハー…



…カタンッ



中に入れて、私は自分の教室へ向かった。