キーンコーンカーンコーン…



あっ。

空くん待ってるかな…。

授業が終わり、すぐに学校を出た。



タッタッ…



ショッピングモールの噴水前での待ち合わせ。

私が着いた頃には、空くんは着いてて、音楽を聴きながら待っていた。

「れーんくんっ!」

「おわっ!びっくりしたー。意外と早かったやん」

「はよ映画見たかったからさ!」

「ははっ。そんな張り切らんでも、笑」

「まぁまぁ、行こ!始まるよっ?」



ザワザワ…



映画館の中は人が多く、混んでた。

やっぱ人気の映画なんやなー…

「はいっ。チケット」

「あ、ありがとう」

空くんと劇場に入ろうとした時。

私と空くんの視界に入ったんは、凌ちゃんと、ありささん…。

「あれ?玲音︎ちゃんじゃん!?」

「あ、どうも」

「あれ?永瀬くんとデート?」

「……」

タイミング最悪やった…

はよ来んかったら鉢合わせ無かったのに…

でもはよ来んかったら空くん待たせるし…

「あ。席番号隣やん」

はぁ!?

思わず顔に出してしまったやん。

「…最悪…」

凌ちゃんから出たその一言、多分ありささん以外ウチら3人思ってる事だよ。

空くんも笑ってるけど笑顔引きつってるし。



カタンッ



椅子に座る。

…嘘やんー……

しかも凌ちゃんの隣。

神様のイタズラですか?

「めっちゃ良かったー!」

楽しかったなー!

「でも男さ、演技下手やったな」

人のこと言えませんぜー?空さん?笑

空くんも相当演技下手やからな?笑

「なぁ,ファミレスでも入らん?」

空気が読めないありささん。

え?

一緒に…??

「私、もっと玲音︎ちゃんと話したいのー!」

はぁ?

あなたと話すことなんか私はありません!

「あ、はぁ…」

何故こんなことになったんや…

凌ちゃん不機嫌MAXやし。



ザワザワ…



「「「……」」」

沈黙重たい…

ほんまに、トホホって感じだわ。

「あ、私明太子しそパスタと、サラダ!」

…え?

ありささん細いのにそんな食べるん!?

凄いなー。

私、ポップコーンも食べちゃったし…

「…うーん…」

「玲音、オムライス半分こせえへん?」

さすが空くん!!紳士やー!!

「え?あ、それなら…」

「凌ちゃんは?」

「ドリンクバーだけでええわ」