美奈は未だポロポロと涙を流しながら、でもさっきとは少し違う様子で私を見つめていた
「日和…。ありがとう…っ。」
よかった。全てじゃないかもしれないけど、少しでも伝わったようだ
「はっとした…。
いくら私が私を嫌がってもそんなの私のことを好きな人がいるのならその人に失礼だね…。」
「私、美奈のこと大好きなんだから!」
泣きながら「うん」と頷く彼女は少し照れているようにも見える
「変わること、変わらないこと、か…。」
言った私にもそれがどれだけ難しいことかはわかってる
言うまでもなく、自分を変えることは難しい
そして、時が流れても変わらずにいることも難しい
人はどうしたって環境に左右されるものだから
