『今回このクラスの担任になった一ノ瀬です。よろしくな。じゃあ早速自己紹介してもらおうかな。』





一ノ瀬先生はそういって、廊下側の人たちから自己紹介を促した。






『海崎李斗です。後ろの席の日向奏とは幼なじみです。よろしく。』







李斗の番が終わり、私の番が来た。







『日向奏です。李斗とは幼稚園からの仲です。よろしくお願いします。』





にこっと微笑んで席に座る。








『西野渚です。よろしく。』







それだけ?
私に話しかけてきた時はあんなににこにこしてたのに。






『奏。あんなに無意識に可愛さ振りまくのやめろ。』






『李斗!そんなことしてないよ!』







『…はいはい。とにかく帰るぞ。』







『あ、待ってよー!』







私はカバンを持って李斗の後ろを追った。






『日向さん!また、明日ね。』







『あ、うん!またね、西野くん。』







私は手を振ってからまた李斗を追いかけた。