もう無理



「は?」

何言ってんの、この人。

あ、もしかして……

「そうだよね〜、ごめん、私が悪かった」

「なら……」

「元々、付き合ってるって感じ
しなかったもんね。ごめんね」

「っ……そうじゃなくて!
俺はお前が……」

「お前が好き、とかまさか言わないよね?」

「えっ……」

「冗談でしょ?だって普通好きなら
他の女と帰ったりしないしね」

「それは……」

「じゃあね」

そう言って屋上を出ようとする。
だけど扉が引けない。

そう思ってると両端から智也の手がある。
これのせいか……