もう無理



「別れるってどういうことだよ!」

怒鳴る智也。

わぁお……それ言っちゃうか……
せっかくの昨日の私の気遣いが
水の泡じゃないか。

現に、教室がザワザワし出した。

ってかさ……

「何だ、わかってんじゃん。
そーゆー意味だけど」

「ちょっと来い!」

バシッ

そう言って私の腕を掴む智也。

バッ

だけど、それを私は振り払った。

「その汚い手で触んないで」

そして冷たくそう言い放った。