こじらせ女子の恋愛事情

「へえ、浜崎さんの学生時代のあだ名は“先生”だったんですか?」

そう聞いてきた松坂くんに、
「その…教え方が先生みたいに上手だったから、“先生”って」

私は答えた。

「小説を書いてたから“先生”って言う訳じゃないんだ」

そう言った松坂くんに、私の躰がギクッとなったのがわかった。

「しょ、小説…?」

こいつ…まさかとは思うけど、最初から全部聞いてたってことはないだろうな?

「書き下ろしを楽しみにしてるとか、そんなことを言ってましたよね?」

ほとんど最初からじゃないのよ!

大きな声で叫びたい気持ちを押さえながら、
「そうだったかしら…?

何かの間違いじゃない?」

私はアハハと、白々しく笑った。