こじらせ女子の恋愛事情

そこにいたのは、まだ恋に不慣れな不器用な男の子の姿だった。

へえ、松坂くんってこんな顔もするんだ。

「映画館は黙っていないといけないからしゃべれないし、遊園地は人が多くて騒がしいから話すことは難しいし…。

だから、海にきて歩きながら話そうと考えていたのに」

さっきまで松坂くんのことを責めていた自分が恥ずかしくなった。

私、何をしていたんだ?

松坂くんは松坂くんなりに考えていたのに、私はプライドを傷つけられたと言う理由で危うくそれを全否定するところだった。

「――ごめんなさい…」

申し訳なくなって、私は謝った。

「その…少し、戸惑ってしまったの。

まさか海に連れてこられるなんて思ってもみなかったから」

正直に、私は言った。