先生と私



それからもわたしは先生の教室に通い続けた。



この想いをいつ伝えようかずっと悩んでいた。



ある日の放課後、プリントの問題を解き終わったので先生の方を見ると、なんだかぼうっとしてるように見えた。



「先生」


「……………」


「先生!」



2回呼んで先生はやっと気付いたようで、わたしの答えをまるつけしてくれた。



なんだか今日は様子がおかしい。



疲れているんだろうか。



「先生、大丈夫ですか。具合が悪いなら休んでください。」



わたしは心配になりそんな言葉をかけた。



しかし彼は「大丈夫です。気にしないでください」などといつものようにそっけない言葉を発し、またわたしに背中を向けてしまった。



本人が大丈夫だと言っているなら大丈夫だろうか。



先生は何を考えているかわからない。



先生はわたしのことをどう思っているのだろう。



やっぱりわたしは生徒という存在にすぎないのだろうか。