「で?ゆいの恋の方はどうなわけ?」
「うぐっ」
みゆきはにやにやしながらわたしの顔を覗いてくる。
「べ、別に…何も変わらないよ…」
「なるほどねー。昨日も行ったの?」
「ま、まあ…」
「なるほどなるほど。それで二人で何をしてたのかな?」
「何って…いつも通り質問して…」
「うん、うん」
「マフィンあげただけ」
「マフィンって、またあの手作りの!?」
「う、うん…まあ…」
「うはー。で?相手の反応は?」
「普通に、『ありがとうございます』って、それだけ」
「はー。そっけないですなー」
「…そうだね…」
「あ、でもそういうところも好きなのか」
「う、うるさいっ」
「あはは、照れるなよー」
やっぱりこういう話をするのは恥ずかしい。
自分でも少し頬が熱くなってるのが分かる。
「ま、わたしもゆいの恋応援してるからさ。わたしでも力になれるようなことがあれば何でも言ってね」
「…ありがと」
「正直わたしは恋とかしたことないしそういうことは全然わかんないけどね!ははははは!」
「でもみゆきのいく学校って共学でしょ?きっと良い人見つかるよ」
「どーだろーねー。わたし男嫌いなところあるし」
「ああ」
「まず受かるかわかんないし」
「…ああ…」
「多分わたしの学力なら受かるだろうけど」
「その自信だよ!頑張って!」
「うい!頑張っちゃうよー。残り一週間!」
そういうとまたいつも通り、みゆきはにかっと笑った。
