わたしの住んでる町から、バスで約2時間。 ようやく着いたその町は、わたしが住んでいるところよりも田舎で、人影もあまり見えなかった。 さっきまでの天候とは打って変わって、風が冷たく、空はどんより曇っていた。 「………」 やっぱり、あれは予知夢だったんだろうか。 だとしたら…… 「……大丈夫」 わたしはそう自分に言い聞かせて、岬の方に向かって歩いた。