「お父さんにとって恭匡さんは特別やからなあ。俺にはめいっぱい苦労させたいらしいけど、恭匡さんのことはガッチリ守りたいんやろ。でも、恭匡さんは一筋縄でいかん人やったんやな~。半年たらずでお父さんのアキレスのかかとを狙ってきはった。」
え?
「……ぞ、造反?恭兄さまが?」
兄は、首を振った。
「……ここから先は由未にはショックかもしれんけど……まあ、お父さんだけじゃなくておっきい会社には付きものやけどな……反社会的勢力との付き合いってやつ?」
はんしゃかい……って……やくざ?
「お父さん、やくざと繋がりあるの?大丈夫なん?」
「そんな、ハッキリ『やくざ』とか『暴力団』じゃなくて~、『総会屋』とか『フィクサー』やな。」
……大差ないと思うねんけど……違うの?
「まあ、利権社会に新たに参入しよう思ったら避けて通れへんしな。……恭匡さんは、お父さんがそういう人らと付き合うお金を捻出するペーパー企業や繋がりを隠してる非上場会社の存在に気
づいたみたいやわ。不正アクセス元を追跡したからたぶん間違いないと思う。」
なんか、私には、話が難しくなってきた。
「たぶんお父さんも気づいてるやろから、数日中に何らかの話し合いがあるんちゃうか?恭匡さんが切り札をどう使うのか……お父さんは、半分怖くて半分楽しみなんやと思う。」
兄の話を完全に理解することはできなかった。
でも、わかったこともあった。
「よーわからんけど、お父さんも、恭兄さまも、お兄ちゃんもかなりひねくれてるってことだけはわかったわ。お兄ちゃんが、お父さんに逆らえないんじゃなくて、敢えて逆らわないだけってことも。お父さん、楽しいやろね~、恭兄さまもお兄ちゃんも食わせ者で。」
兄は、私を一瞥して、ため息をついた。
「由未……それ、お父さんに言うたらあかんで。身も蓋もないから。」
「はぁい。」
私は、そう返事して、兄の肩にすり寄った。
「お。」
兄がうれしそうな声をあげて、私の頭を撫でた。
「甘えたさん、やな。……由未は、いつまで俺にこんな風に甘えてくれるかな~。」
「ずっとこんな感じちゃうの?兄妹(きょうだい)なんやし。」
何の気なしにそう答えたけど、兄は淋しそうに微笑んだ。
「まぁ~、お互いにベターハーフと再会して半身を得たら、変わってしまうんやろけどな。」
ベターハーフ……か。
「プラトン読むと、ちょっと怖くならへん?自分のベターハーフは当然異性やと思ってたら同性の可能性もあるわけで。」
「へえ?由未、プラトンなんか読むん?意外。」
「……知織ちゃんが好きやねん。一条さんも。」
「ああ、なるほどね。バンド名も『IDEA』やもんな。納得。」
ふんふん♪とIDEA(イデア)の曲を鼻歌で歌いだした兄に、問いかける。
え?
「……ぞ、造反?恭兄さまが?」
兄は、首を振った。
「……ここから先は由未にはショックかもしれんけど……まあ、お父さんだけじゃなくておっきい会社には付きものやけどな……反社会的勢力との付き合いってやつ?」
はんしゃかい……って……やくざ?
「お父さん、やくざと繋がりあるの?大丈夫なん?」
「そんな、ハッキリ『やくざ』とか『暴力団』じゃなくて~、『総会屋』とか『フィクサー』やな。」
……大差ないと思うねんけど……違うの?
「まあ、利権社会に新たに参入しよう思ったら避けて通れへんしな。……恭匡さんは、お父さんがそういう人らと付き合うお金を捻出するペーパー企業や繋がりを隠してる非上場会社の存在に気
づいたみたいやわ。不正アクセス元を追跡したからたぶん間違いないと思う。」
なんか、私には、話が難しくなってきた。
「たぶんお父さんも気づいてるやろから、数日中に何らかの話し合いがあるんちゃうか?恭匡さんが切り札をどう使うのか……お父さんは、半分怖くて半分楽しみなんやと思う。」
兄の話を完全に理解することはできなかった。
でも、わかったこともあった。
「よーわからんけど、お父さんも、恭兄さまも、お兄ちゃんもかなりひねくれてるってことだけはわかったわ。お兄ちゃんが、お父さんに逆らえないんじゃなくて、敢えて逆らわないだけってことも。お父さん、楽しいやろね~、恭兄さまもお兄ちゃんも食わせ者で。」
兄は、私を一瞥して、ため息をついた。
「由未……それ、お父さんに言うたらあかんで。身も蓋もないから。」
「はぁい。」
私は、そう返事して、兄の肩にすり寄った。
「お。」
兄がうれしそうな声をあげて、私の頭を撫でた。
「甘えたさん、やな。……由未は、いつまで俺にこんな風に甘えてくれるかな~。」
「ずっとこんな感じちゃうの?兄妹(きょうだい)なんやし。」
何の気なしにそう答えたけど、兄は淋しそうに微笑んだ。
「まぁ~、お互いにベターハーフと再会して半身を得たら、変わってしまうんやろけどな。」
ベターハーフ……か。
「プラトン読むと、ちょっと怖くならへん?自分のベターハーフは当然異性やと思ってたら同性の可能性もあるわけで。」
「へえ?由未、プラトンなんか読むん?意外。」
「……知織ちゃんが好きやねん。一条さんも。」
「ああ、なるほどね。バンド名も『IDEA』やもんな。納得。」
ふんふん♪とIDEA(イデア)の曲を鼻歌で歌いだした兄に、問いかける。



