「そもそも日程がおかしいねん。文化祭から一週間空けてすぐ中間テストやのに。この時期から一回戦することないねん。」
文化祭最終日に来てくれた兄に愚痴をこぼしながら学内を案内する。
兄は、物珍しそうにキョロキョロしながらも、私にアイスクリームを買い与えなだめる。
「……で、あおいちゃんは?」
相変わらずな兄に釘を刺す。
「あおいちゃんにはちゃんとお相手も子供もいるねんから、色目使わんといてよ。……まあ、あおいちゃん、依存症らしいからお兄ちゃんの遊び相手にはなれへんけどね。」
兄は肩をすくめてから私に何かを言おうとしたが、私越しに一点を見つめそのまま口をつぐんでしまった。
ん?
振りかえると、少し離れたところに噂のあおいちゃんと和也先輩がいた。
正確には、あおいちゃんが追い払おうとしてるのに対して、めげずに和也先輩がまとわりついてしつこく話しかけていた。
和也先輩の手には、分厚いノート。
あおいちゃんがまとめた、県下各校の選手と指導者・戦法の詳細だ。
……やはり、和也先輩に文化祭を楽しむ余裕はなく、頭の中は来週の一回戦でいっぱいなんだろうな。
苦笑する私に兄が聞いた。
「いいのか?あいつやろ?」
「うん……まあ、いつものことと言うか……。あの美人があおいちゃん。和也先輩の頭はサッカーでいっぱいで、あおいちゃんは、和也先輩にとって、参謀って言うてはるけど、勝利の女神みたいなもんやと思う。」
「あ、由未ちゃん!助けて!もう!佐々木、うざい!今日は勘弁!」
私に気づいたあおいちゃんが駆け寄ろうとしたが、和也先輩はしつこかった。
「そんなん言うとーけど、明日は振替休日やし、結局明後日まであかんとか言うんちゃうん!なー、もう一週間切っとーねん。頼むわ!」
「それ読んでまだ理解できん阿呆(あほう)な頭には付き合ってられませんー!せや、由未ちゃん、わかりやすく教えてあげてーな。明日。な?」
急に矛先がこっちに来た。
私は、逸る動悸を押さえつつ頷いた。
和也先輩が、私を見る。
「……いいんか?テスト前やけど、頼んでいいか?」
私は、こくこくこくっと何度も首を上下に振った。
「よー言うわ。私も、佐々木もテスト前やのに。由未ちゃんには柄にもなく気ぃ遣って。」
あおいちゃんがそう言うと、和也先輩は
「だぼが。お前は勉強なんかせんでも全部100点やろ。俺は勉強してもせんでも赤点や!気にせん!でも、由未は、まじめにこつこつ勉強しとー。成績落ちたらかわいそうやろ!」
と、言ってくれた!
文化祭最終日に来てくれた兄に愚痴をこぼしながら学内を案内する。
兄は、物珍しそうにキョロキョロしながらも、私にアイスクリームを買い与えなだめる。
「……で、あおいちゃんは?」
相変わらずな兄に釘を刺す。
「あおいちゃんにはちゃんとお相手も子供もいるねんから、色目使わんといてよ。……まあ、あおいちゃん、依存症らしいからお兄ちゃんの遊び相手にはなれへんけどね。」
兄は肩をすくめてから私に何かを言おうとしたが、私越しに一点を見つめそのまま口をつぐんでしまった。
ん?
振りかえると、少し離れたところに噂のあおいちゃんと和也先輩がいた。
正確には、あおいちゃんが追い払おうとしてるのに対して、めげずに和也先輩がまとわりついてしつこく話しかけていた。
和也先輩の手には、分厚いノート。
あおいちゃんがまとめた、県下各校の選手と指導者・戦法の詳細だ。
……やはり、和也先輩に文化祭を楽しむ余裕はなく、頭の中は来週の一回戦でいっぱいなんだろうな。
苦笑する私に兄が聞いた。
「いいのか?あいつやろ?」
「うん……まあ、いつものことと言うか……。あの美人があおいちゃん。和也先輩の頭はサッカーでいっぱいで、あおいちゃんは、和也先輩にとって、参謀って言うてはるけど、勝利の女神みたいなもんやと思う。」
「あ、由未ちゃん!助けて!もう!佐々木、うざい!今日は勘弁!」
私に気づいたあおいちゃんが駆け寄ろうとしたが、和也先輩はしつこかった。
「そんなん言うとーけど、明日は振替休日やし、結局明後日まであかんとか言うんちゃうん!なー、もう一週間切っとーねん。頼むわ!」
「それ読んでまだ理解できん阿呆(あほう)な頭には付き合ってられませんー!せや、由未ちゃん、わかりやすく教えてあげてーな。明日。な?」
急に矛先がこっちに来た。
私は、逸る動悸を押さえつつ頷いた。
和也先輩が、私を見る。
「……いいんか?テスト前やけど、頼んでいいか?」
私は、こくこくこくっと何度も首を上下に振った。
「よー言うわ。私も、佐々木もテスト前やのに。由未ちゃんには柄にもなく気ぃ遣って。」
あおいちゃんがそう言うと、和也先輩は
「だぼが。お前は勉強なんかせんでも全部100点やろ。俺は勉強してもせんでも赤点や!気にせん!でも、由未は、まじめにこつこつ勉強しとー。成績落ちたらかわいそうやろ!」
と、言ってくれた!



