そう思ったものの、浅海は一向に謝ってこねぇ。

それどころか、あの日から避けてやがる。


なんだかイライラしてきたし。

浅海は俺と話さなくても平気なのかよ。


その時、気付いた。

話せなくて平気じゃねぇのは俺だ。


ああーもうっ!!

浅海を好きすぎる自分が嫌になる。


俺は浅海のところへと走った。


「浅海っ!」

「…何?」


うわっ…
まだ怒ってる…


なんて言えばいい?

『ごめん』
謝りたくねぇな。

『好きだ』
話が噛み合わねぇ。

『寂しいんだけど』
かっこ悪っ…


「だから何なの?」


何も言わない俺に、少しイライラしてる浅海。

もう、かっこ悪くたってなんたっていいや。