「それ飲んであっためろよ」
「う、うん、ありがと」
付き合って1年半近く経つのに、未だに落ち着いて遼多の顔が見れない。
ドキドキしちゃうんだ。
「じゃあ行くか。ほら、手」
差し出す遼多の左手に、自分の右手を絡めた。
寒いはずなのに、遼多の手の体温を感じると、
一気に暖かくなるんだ。
その日遼多とは、いろんなところに行った。
水族館に行って、大きなイルカのぬいぐるみを買ってくれた。
それを抱えて、遼多の家へと帰った。
今日は遼多の家にお泊まりだから。
ずっと遼多と一緒にいられるの。
家に行くと、浅海さんはいなかった。
クリスマスケーキを買いに行ったらしい。
裄先輩とすごせないって嘆いてたから、多分家族といることにしたんだろう。

