由真の言葉は、妙に説得力があった。
確かにそうかもしれない。
告白の返事は二分の一。
彼女か、友達か。
振られたら、友達にも戻れないかもしれない。
けれど、あたしは半分の可能性にかけてみたい。
そう思ったんだ。
「じゃああたしは、陸のとこでも行くかな」
「へ?」
「陸連れ出してやるから、遼多と話してきな? 今のままじゃあ、ダメでしょ?」
由真の優しさが、単純に嬉しかった。
あたしを気遣ってくれてる。
あたしと遼多が上手くいくように、協力してくれてるんだ。
由真は教室に戻るとすぐに、陸を呼び出した。
あたしは、一人になった遼多の元へと向かった。

