涙がひいて落ち着いたころ、 透が、急にわたしの前に膝をついて 手を握った。 「俺は、深久が好きです。 深久のこと幸せにしたいと思ってる。」 あのときと同じ言葉には、 続きがあった。 「でも、男としても社会人としても まだまだな俺が、 ひとりで思ってても意味ないんだ。 だから……一緒に幸せになろう。 一緒に幸せを見つけていこう。」 『透……』 「俺と、結婚してください。」 *