「あれ、知ってたんですか。そうですけど。」


「…じゃあもう接触したってことか。あの人たちなんて?」


「あ、ばれちゃったことまで知ってるんですね。写真を消すように言われただけなのでなにもされてないですよ?」


「写真?」


「あー、前に先輩たちのことぶん殴っちゃった後に交渉材料として写真撮っておいたんです。ばらされたくなかったらそれを消すように言われました。」


「…そうか。なら、よかった……」




葛西先輩と同じように神妙な顔をしていた他のメンバーも、それを聞いて脱力した。

なんだどうした何があった。




「何か問題ありました?」



「昨日お前の事ばれたって情報が入ったから放課後に召集かけて今後の対策考えようと思ってたんだよ。

まぁばれた相手が勝也先輩たちだったからそこまで心配はいらなかったが、お前あの人たち相手に一回ケンカ売ってるだろ?絶対に仕返しがないとも言いきれなかったから一応な。


…なのにおめーは来ねぇし返信すらしねぇ。」




「そうだったんすか。それは悪いことしちゃいましたね。すみませんでした。」





でも昨日のLINEで遊び始めたのは海先輩だからね。それは忘れてないからね。




「というか海先輩が3年の先輩達をちゃんと敬っていることにびっくりなんですけど。」


「…あの人たちは尊敬できるからな。尊敬できる人ならちゃんとオレだって敬う。」


「やっぱりあの人たちいい人たちだったんですね。あたしの目に狂いはなかった。」