『放課後、本部に急行せよ。』
そんな嫌がらせメッセージが届いたのは本日ラストの生物の授業が始まる直前だった。
正直に言おう。行きたくない。
だって、今日はマリリンと映画に行く約束をしているのだ。
しかもマリリンがポップコーンを買ってくれるって言ったのだ。
これは行くしかないだろう。
ということで、早急に返事をする。
『いやです。』
それだけ送信して、あとは電源を落とした。
ほら、授業中に鳴らさないための最低限のマナーですから?
「くるみ、どうかした?」
「んーどうもしないよ。」
マリリンとそんな会話を交わした直後チャイムが鳴って担当の教師が教室に入ってきた。
どうでもいいけど、生物担当の教師はこのクラスの担任だったりする。
それからはひたすら睡魔との戦いである。
ノートに解読不明な線が走るのは毎度のことであるが、あたしにはマリリンという強力な味方がいるから大丈夫。
マリリンはやる気のない見た目に反して、きれいにノートをまとめるのが得意だ。
そんなマリリンと友達になれたあたしってなんて幸運なんだろう。
高校で初めて出会ったマリリンだが、あたしは彼以上に顏の整った人類を見たことがないと言うくらいの美しい顔をしていた。
芸能人を生で見たことがないから、もしかしたら彼以上の美形も存在するかもしれないが、あたしが出会った中では群を抜いて一番だ。
なんでそんな美しいマリリンがあたしとつるんでくれているのかは大いなる謎だが、見ていて癒されるのでもう理由とかどうでも良くなっている。

