少し空気がぴりついた。
ヒーロー部について触れておこうか。
でも前、風紀の平凡くん改め忠犬小竹くんが言っていたのは、『風紀はヒーロー部にいい印象を持っていない』ということ。
ここで核心に触れるのは得策ではないな。
「職員室のおせんべいをこっそりいただいています。」
「……それは悪だな。やめなさい。」
「でも、おいしいやつがいつもそろっているんですよ職員室。しかもあたしが好きなやつばっかり。」
「でも勝手にいただくのは良くない。」
「じゃあ今度は一言断りを入れてからいただくようにします。」
「そんなことをしていると、ヒーロー部がやってくるぞ。」
「え、マジですか。そんなに小さい罪までヒーロー部は知っているというのか。」
「もしかしたら知っているかもしれないぞ。お前の隣にいるやつがヒーロー部の可能性もあるわけだからな。」
「隣にいるやつ…?マリリンとかですか?」
「マリリンって江橋だよな。」
「そうですけど…。」
「可能性が高い。」
「え、マリリンはヒーロー部じゃないですよ。だって、基本的にあたしと一緒にいますし。」
「でも今は一緒にいないじゃないか。」
「それは、その…」
急に核心をついて来たと思ったら、余計なことを思い出させてくれやがって。
考えたくないからここに来たというのに、結局ここでも考える羽目になるのか。
「もしかしたら、今、現在進行形でヒーロー部として動いているかもしれないだろ。」
「たぶんマリリンは美術室だと思いますよ。分からないですけど。」
「……牧村に何も言ってないのか?」
「まぁ。そうですね。」
「……元気がないのは、江橋のせいか。」
「あー…いや、これは自業自得なんで、マリリンは悪くないです。」

