魔王・葛西先輩の命により、風紀室にやってきてみた。



「委員長、ちょっとお暇なのでお話ししませんか?」



「オレは今忙しい。」




門前払いにされました。

なんだいなんだい、この間は委員長の都合で連れてきたくせに、こっちの都合は無視ですか。




「いーいーんちょー!あっそびましょー」



再度トライ。

ちょっとやそっとじゃめげない、それがくるみちゃんのいいところ!




「今手が離せない。あとにしてくれ。」



あえなく撃沈!



「また来ますねー」




これ以上粘っても時間の無駄だろうと見切りをつけて風紀室から立ち去る。



教室に戻ろうと足を進めると、風紀室の隣の隣にある生徒会室のドアが開いた。




「よお牧村。ちょっと茶でもしてけ。」



「あら会長。ごくろうさんです。どうしたんすか?」



「廊下で大声で騒いでるうるさい輩がいるから、様子を見に行こうとしてた。」



「そんな輩がいたんです?迷惑なやつですね?」



「まぁ、お前のことなんだけどな。」



「マジか。」




自覚がないって怖いよね。

無知と無自覚ほど恐ろしいものはないよ。





「つーことで、せんべえあるから茶でもどうだい?」



「ハイ喜んでー!」




居酒屋店員張りの即答であった。