その後の話で、須藤先輩への罰は、トイレ掃除と反省文ということになった。

退学と言い張る委員長を説き伏せるのは骨が折れた。



そのまま風紀室で反省文を書くということになったので、あたしとマリリンだけ風紀室から退出した。




「焦った。」


「お前はもう少し考えてから行動しろ。」



「だってさ、攻撃されて反撃に出てしまうのはもはや反射なんだよ。攻撃されっぱなしだと海先輩に怒られるんだ。」




それこそ海先輩について歩いていたころは、毎日がストリートファイトだった。

海先輩はどうすればそんなに恨みを買えるんだというレベルでいろんなお方の恨みを買っていた。



その中であたしも巻き込まれて戦わざる負えなくなってしまったわけだが、どうせ戦うなら絶対に負けんなよ、という海先輩の有難くもない教えを受けてしまったがためにあたしも物騒な喧嘩をし続けた。




「風紀はたぶんつつけばまだ粗が出てくると思う。そんで、もしかすると今の風紀委員長はそのことを知らない。

あたしが見る限りでは、あの委員長がそんな器用なことできるとは思えない。」



「じゃあ誰が風紀の黒幕なんだ?トップが知らないってのは少し違和感がある。」



「そうなんだよねー。」



考えられる候補は二つ。


一つは過去の風紀委員長、または風紀委員の中でいまだに影響力を持つ人物がいる。



もう一つは、顧問の教師が委員長を通さずに暗躍している。



「ま、あたしはもう少し風紀委員長を観察してみるわ。白と分かれば味方に入れる。

風紀のトップと生徒会のトップが仲間になれば、生徒への影響力は絶大なものになるからね。」