それいけヒーロー部



メガネで蝶ネクタイの少年もびっくりな推理を披露してくださった海先輩に、顔を引きつらせることしかできなかった。



見た目は中学生、頭脳は悪魔な海先輩の横で、見た目は天使、頭脳も天使なただの天使マリリンは無表情にこちらを見つめるだけだ。






「あ、あああの。本当に何もないんですよ。本当に。」



「くるみ、お前オレに嘘が通用するとでも思ってんのか?」



「嘘、じゃなくて。」



「知ってるぞ。お前、オレとか江橋みたいに中身知られてる奴には嘘つけねえんよな。」



「…嘘じゃないっすよ。だって、平気だから。」


「お前が平気かどうかは今関係ねーの。オレらは、お前があの腹黒バカになにされたかを聞いてんの。」



「な、なんでそんな、」






「くるみ。」






そこでマリリンが静かにあたしの名前を呼んだ。

その顔を見てしまったら、もう言うしかないのかなって。



だってあたしが嘘つくと、そのたびにマリリンがつらそうな顔するんだもの。



仮に話をして嫌われてしまったとしても、マリリンが今みたいな顔でずっとつらそうにしてるのよりはマシだ。

嫌われたら苦しいのはあたしだけで済む。






「あの、ですね。本当は、たぶん言ったら嫌われちゃうと思うのでものすごく言いたくないんですけど、」



そこで二人の顔をうかがうも、そのまま話せという感じだ。




逃げ場がないのなら一思いに。





「副会長にチューされました。」