「どうだった?」


「うちのクラスはいい反応が多かったですね。

ま、端っこのほうで苦笑いしてる奴らもいましたけど。」




「それはそれは。
まぁ、全体的に見ても手ごたえありって感じだな。」



「風紀はどんな感じでした?」



「放送の後さんざん追い回されたわ。」



「ヒーロー部だろって?」



「まぁそんな感じ。」



「ちゃんと誤魔化しました?」



「うるせぇ殺すぞって言ったらとりあえず引っ込んだ。」



「それ脅しじゃないっすか。」




その日の夜、海先輩から電話が来たため出ると、今日の放送についての話だった。

あたしは活動から一旦離れるということだったので、マリリンと一緒に早々と帰ってきたのだ。



今日のあの騒ぎの中で集まるわけにもいかないから先輩たちや銀次郎たちも散り散りに活動していたみたいだが。





「こっからの動きが大事だ。

お前は今は非戦闘要員なんだから、無駄に突っかかっていくなよ。」



「いつもは無駄に突っかかっていってるような言い方やめてくださいよ。」



「いや無駄に突っかかってんだろ。」



そんなことないと全力で主張したいくるみちゃんです。




「普通の生徒に混ざって、目立たないように生活してれば向こうさんもお前の方には目をつけないだろ。」



「海先輩と葛西先輩で引き付けてる間に情報収集しておきますね。」



「攻めるなら風紀の下っ端からだな。

もしかしたら生徒会みたいに何も知らないで動いてる奴らもいるかもしれない。」



「とりあえず被害者にでもなって、風紀の動きに探りいれます。」



「お前が被害者になれるような相手なんてそう簡単にいないだろ。」



「別に戦わなければいいだけの話じゃないっすか。無抵抗なか弱くて可愛い女子高生になってみせますとも。」



「…まぁそれは不可能だと思うが頑張れ。」



「不可能を可能にする女っすよあたしは。」



「…不安しかないが頑張れ。」



「一言余計なので、単純に頑張れって言ってもらえませんかね。」





いつだって一言多いよこの中学生みたいな男は。