それいけヒーロー部


海先輩が取ったデザイン画には、制服姿の5人の後ろ姿と『ヒーロー見参』の文字。


シンプルでいてインパクトのあるものだった。





他のデザインではヒーローの格好をしていたり、ポップな書体でヒーロー部の紹介がされていたりする中、その一枚だけは無駄な文字も無く、一言のみ。



絵もただのあたしたちの後ろ姿のみ。




「あ、やっぱそれっすか。」



「何、予想でもしてたのか?」



「いや、予想と言いますか、俺がイメージしたヒーロー部の姿を描いたのがそれなんすよ。

ポスターの話を聞いて、最初に思い浮かべたものですね。

他のは、どうにも子供っぽかったり、二番煎じ感が強くてあんましっくり来てないんで、まぁ一応参考程度に持ってきた没なんっす。

どうせ選ばれないと思ってました。」





これって没案だったの?!


残りの数枚を手に取って破ろうとしているマリリン。




「ま、マリリン!!待って!

いらないならそれ頂戴!!」




慌てて待ったをかけると不思議そうな顔をされた。




「こんなの欲しいの?」



「こんなのって言わないの。

これだってマリリンがちゃんと考えて描いてくれたものなんでしょ?」



「それはそうだけど…」



「じゃあもらう!
あたしはどれも、全部好きだよ!」




あたしに芸術的なセンスは皆無だけど、マリリンが描いたものならばどれだって素敵に見えるよ。




「…くるみにあげるならもっとちゃんと描く。」



「これがいいの。

書き直してる暇があるなら部活の作品を完成させなさい。」




「…わかったよ。はい、やる。」



「ありがと!マリリン大好き!」



「……本当に、なんでお前らこれで付き合ってないんだ?」




それはマリリンが天使様だからだよ!!