それいけヒーロー部


人間の心理とは単純なものだ。


悪いことをした人間が風紀委員会という学校の中の取り締まりを行っている人間に近づきたいとは普通思わないだろう。




「さらに言うと、たかちゃんがあたしの情報を売るメリットがありません。

まぁ、これに関しては風紀が何か、たかちゃんにとってメリットになりうるものを提示していた場合なんかも考えられるので、なんの根拠にもなりませんけど。」




なんせあの変態だ。

なにか取引でも持ちかけられたら簡単にうなずきそうだ。




「今あたしが話したことはどれも憶測の域を出ないものなので、参考にする必要はないです。

あくまであたしの考えとしてだけ聞いといてください。」




第一あたしの情報を売ったのがたかちゃんと確定したわけではないのだ。


現時点でたかちゃんを黒として視野を狭めるのはよくない。




「…なんか牧村、前よりちゃんと考えて行動できるようになったな。」



「タロー先輩、それは褒めてるととらえていいんすかね?」



「褒めてる褒めてる。前のお前ならとりあえず突撃だったじゃん。」



「…そんなイノシシみたいなことしてないですよ。」




「いや、してたよ。」

「うん。してたな。」

「してたしてた。」

「平和ボケしてたんだろうな。」




葛西先輩、陣野くん、銀次郎、海先輩と順に大きくうなずいていく。


え、この人たちの中であたしってイノシシポジションだったの?

そんなポジション初めて聞いたけど!


戦隊ものにイノシシポジションってありましたっけ?





「くるみも散々巻き込まれて警戒してるってことですよ。

それにこいつ、もとから色々考えて動いてましたよ。考えた結果突撃してただけです。」



「マリリンだけがあたしの味方だ。もうマリリンに一生ついていく。」



「その言葉忘れんなよ。」



「マリリンこそ、あたしを置いていったら許さないんだからね!」



「…もうお前ら結婚しろよ。」