「本当に、その通りですよね。副会長、自覚があるなら、もうかまわないでもらえますか。
……正直言って、今動きにくくて仕方ないんです。」
ヒーロー部の活動をするにあたっても、学校生活を送るにあたっても、どの面からみても動きにくい。
いつも誰かがあたしのことを監視しているようなものなのだ。
この学校は女子と男子の比率はほぼ1対1。
休み時間や移動教室の際には、よく小声で指をさされているのを知っている。
あたしのことを単体で認識してくれているのはクラスの人たちとヒーロー部くらいだ。
「…可愛い後輩にあいさつをしたらダメなの?」
「普通ならダメじゃないんでしょうけど、現段階ではなるべくやめてほしいですね。」
「でもそれじゃあ、オレは江橋からだいぶ差をつけられてしまう。」
「…なんでそこでマリリンが出てくるのか分かりませんが、一般人がマリリンと張り合おうなんて100年早いって話ですよ。
マリリンはこの地に降り立った天使様ですよ?」
「……本当にくるみちゃんって、たまにものすごく馬鹿っぽいよね。」
「唐突にディスられた。」
なんだってあたしの周りの人間はあたしのことを貶すのかね。
しかも大抵馬鹿だあほだと小学生のような言い分だ。
お前らは小学生かと言いたくなる。
言うと怒られるから言わないけど。
「前にも言ったかもしれませんけど、現段階であたしたちは生徒会を敵視してません。
でもだからと言って生徒会と絡むことで別の障害が生まれるのならやっぱり接触は極力避けたいと思っています。」
きっと、今こうやって副会長の横を歩きながら話していること自体、ある筋の人たちにとっては火に油を注ぐような行為なんだ。

