それから月日が流れ夏休み明けの8月、美里からお泊まり会の誘いがあった。

はじめはどうしようか迷った。

なぜならそのお泊まり会のメンバーには美鈴のグループに属している彩子が居たからだ。

もしかするとこれは彼女たちが仕掛けたトラップ(罠)なのではないかと疑った。

迷った結果私はお泊まり会に参加した。

少しでも光がある限り掴みたかった。

そしてお泊まり会当日、彼女の家への移動中の車内でガチトークしようという話になった。

はじめは言うのをためらった私だったが、彼女たちが本気で自分の気持ちを話しているところを見ていたら、なんだかおかしな気分になった。今まで私は何を疑っていたのか、なんで彼女たちに見えないバリアを張っていたのか、わからなくなった。

そして私も全てを話した。

今まで嫌だったこと、辛かったこと、全てを話した。

彼女たちは真剣に聞いてくれた。 嬉しかった。

こんな大切な人たちを今まで避けてきた自分が恥ずかしくなった。

楽しい時間はあっという間に過ぎていった。

翌日、彼女の家を出て家に帰るときもっと一緒にいたかったと思った。

こんな気持ちになったのはいつぶりなのだろうか。