そしてマルチカルチャーデーが終わった頃、美鈴が日本に帰ることになった。

私は最後に彼女に聞いておきたいことがあった。

「私はなぜ嫌われてしまったの?」

私は彼女に問うた。真剣に答えて欲しかった。そして彼女はこう言った。

「え?嫌ってなんかいないよ」

私はついに泣き出してしまった。泣かないと決めていたはずなのに、私の真剣な気持ちをもてあそばれたようで悔しかった。

案の定私のこの醜い姿を何人かの人に見られてしまった。

そして私はカウンセラールームに呼び出された。 カウンセラーの先生は「何をされたのか」「これからどうして欲しいのか」と、聞いてきたけど答えなかった。

そっとしておいて欲しかった。

嫌われたのも今泣いているのも全て私が選んでしまった道なのだから。

しかしそれでも私の気持ちを察することの出来ない先生は、私がいつも一緒にいるというか私を嫌っている女子5人を呼び出した。

彼女たちは、先生から私が泣いてしまうようなことを以後しないようにだとか私も友達なんだから仲良くしてあげなさいだとか、小学生に向かって言うような口調で軽くお仕置きをしていた。

しかし彼女らにそんなお仕置きを受け入れる気はもっぱらなく、私へのハブきはエスカレートした。

そんな頃から彼女たちは裏で私をこう呼ぶようになった

BKU

ブス、暗い、ウザい の略だ。

そこで私は初めて自分の振り切るような態度が私をハブく原因になっていたことに気がついた。