あなたへの精一杯

翔也SIDE
「それで?」

頬杖をつく佐野先生

一瞬静まりかえる教室

「......が」

「え?」

「同じクラスの野郎が」

「うん」

「 【花野を無理やり家に連れ込んで一緒に楽しもうぜ】だの【花野をナンパする】だのうるせぇから1発殴ってやったら、花瓶で額殴られて喧嘩なった」

「最後は先生が止めに来て、事情聴取されたけど俺が親には言うなって伝えた」

俺にも、なんであんな行動をとったのか分からない。
無意識だった。
気付いたら殴りかかってた

「なーるほどね......自分を投げ出してまで守りたいものがあったってわけか」

全てを知り尽くしたかのように納得してやがる。
まぁ、この先生には敵わないけど

「なんだそれ...」

それ以外の答えが思い浮かばなかった。

「何対1だったわけ?」

「...2。」

「2対1ねぇ。さぞかし岡崎くんには楽勝だったでしょう」

「楽勝だったらこんな怪我しねぇ」

「まぁ、そうね。でも、あの子モテるから...」

「あぁ。しってる」

「中学の時もよね?井上さん」

「あ、はい。」

話をいきなり振られて驚いてるらしい。
たしか...花野の友達

「男子にはモテてました。あんな可愛いから。」
. .
男子には

俺はその言葉を聞き逃さなかった。

やっぱりあいつは何らかの過去がある。
俺みたいに。
あの時思った通りだ。
俺と同じ目をしていた

あの笑顔の裏になにかを隠している。