「私が言うからってどういうことよー?」


「え。浮いた話がないくるみが言うくらいだからってこと」


浮いた話…。


確かにしたことないかも…。


「乃愛の彼氏はすごいのかもね」


美羽はポツリと呟いた。


乃愛の彼氏。


分かっているけど改めて言われると結構辛い。


恭也くんは私の気持ちを分かってくれているのかな…?


乃愛を裏切りたくはないけど、恭也くんのそばにいたい。


この矛盾した気持ちを隠すように私は弁当箱の蓋を閉めた。