「…え、あ…。そうかな…?」


「今もボーッとしてたでしょ?」


優衣ちゃんとは違うけど。


美羽も美人だ。


そのキレイな顔が心配そうに私を見ている。


「ね、乃愛。乃愛もそう思わない?」


美羽が乃愛に話を振った。


その乃愛の表情はどこか浮かない。


恭也くんと私の噂が広まってなくて(正確には春山くんが広めなくて)私は未だに乃愛と一緒にいることができる。


ほっとしたと同時に嬉しいという気持ちと不安が一気に襲ってきた。


あとは乃愛と居るときの後ろめたさ。


これも増えた気がする。


そんなとき。


こんなことを言われた私は焦りまくりだった。


ただでさえ昨日の理人くんの発言によって混乱していたのにさらにひどいことになった。










『恭也が浮気しているかもしれない』