嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~

恭也くんは仕方なく視聴覚室を出ていった。


いや、訂正。


視聴覚室から追い出した。


恭也くんが出ていった瞬間、美羽が私と乃愛に頭を下げた。


「…ごめんなさい…。あたしのせいだった…。あたしが芹沢くんの気持ちに気付かなかったから」


「美羽、やめてよー。乃愛たちが情けなくなるから」


「でも…」


「あ、ひとつだけ聞いていい?芹沢くんのこと、まだ好きなの?」


この質問をした瞬間、美羽はいつもの真顔に戻った。


「は?」


低い声を出す。


「そんなわけないじゃん。気持ち悪い」


「よかったー。美羽も好きだったら、ストーカーなんて言えなかったなーって」


乃愛はアハハと笑った。