嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~

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「くるみ。乾いたよ」


美羽がドライヤーのスイッチを切った。


「ありがとう、美羽。…美羽まで濡れちゃって…ごめんね…」


「いいの、いいの」


美羽はドライヤーを片付けながら答える。


そして私と向かい合うと。


「くるみ、ごめんね」


なぜか美羽が謝ってきた。


「え、悪いのは全部私だよ!」


「いや、そういうことじゃなくて」


美羽は苦笑いを浮かべた。


「こんなことになる前に気付けばよかった。…くるみが悩んでいるとき、苦しんでいるときに気付いてあげられなかった。そしたらくるみが辛い思いをすることもなかったのに」