嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~

春山くんが呟いた。


そして私の顔を覗き込んできた。


「何があったの?」


こんな風に真っ直ぐ聞かれたら答えるしかなくなる。


言いたくないことでもつい言ってしまう。


仕方なく口を開く。


「…二人がキスしてるとこ、すぐ近くで見ちゃった。…恋人同士だって分かってるけど…」


話始めたら涙が出そうになった。


溢れ出さないように上を向く。


「やっぱり辛い」


涙が溢れたと思ったときには。


私は春山くんの腕の中にいた。


抱き締められてるって気付くのにすごく時間がかかった。


「そんなに、アイツのことが好き?」


私はコクリと頷く。


「二股の相手になるくらいだもんな。半端じゃないことくらい、見てれば分かる」