妄想シンデレラ




「…今日の昼休みも王子様捜ししてた?」

「そうよ。 何か問題でも?
言っとくけど! 電波だなんて馬鹿にしたら許さないからねっ」

「俺は対象外?」

「えぇ、対象外ね!
あんたみたいに、誰にでも優しくする男は対象外よっ。」

「……」

「っそんな顔してもクッキーは10枚しか焼いてあげないからね!!」

「あ。ばれた?」


私が求めるのは、私だけを特別扱いしてくれる王子様よ。


「それよりお腹空いた
クッキー作って?」


ナツはコロコロ話が変わるんだから。

きっと私ぐらい心の広い人じゃなきゃこいつの相手は無理よね。


甘え上手なナツにさっきまでの怒りもどこかへ吹き飛んで、部屋を出てキッチンへ向かった。




「はい、どーぞ」


テーブルにクッキーを置くと、ナツは嬉しそうに顔を輝かせた。


「星の作ったやつ超久しぶり!
うまそ。 いただきまーす」


本当に美味しそうにクッキーを食べるナツの姿に、学校での爽やかな面影はどこにもない。


…ナツは、そのままのあたしの方が良いって言うけど、

あたしだって…そのままのナツの方が良いよ。


でも、そのまんまのナツは、あたしだけが知ってたい……



って、何考えてるの私は!?