「はー、ゆうはいいねぇ。毎日が青春で。」 「どこが青春だ。」 教室に入ると、鈴があたしの席をちゃっかり奪っている。 佐藤鈴【さとう りん】。 少し茶色がかったショートカットが似合う。 「何言ってんの。夕輝君っていうイケメン球児と毎日ラブラブ過ごしてるくせに。」 「ラブラブなんてしてませんー。」 ラブラブなんてできたら、なんて幸せか。 「好きなんでしょ〜?」 「え!?なんで、そんなわけ…。」 「あ、やっぱり?ゆう分かりやすいなあ。」 さすが鈴さん。